著者不明
『浜松凧あげまつり』(1984年、静岡出版)の表紙。
スグレモノのこの本。1町あたりに1ページを費やして、83町を紹介しております。
なのですが、著者不明。
書籍など出版物というのは、それなりの費用をかけなければ作れません。その上、あとから書き換えるわけにもいかない。
というわけで、誰でも書けて、いつでも削除できるインターネット上の記述などよりも、はるかに情報としての重みがあります。
そしてその本が何モノであるかは、「奥付」(おくづけ)を見れば分かることになっています。
というわけで同書の奥付。
通常、資料として他の書籍などを引用する場合、
著者名(または編者名) 『 書籍名 』 ( 出版社、発行年 )
を明示するルールがありまして、ワタクシも則るように心がけているのであります。
しかしながら、この奥付によると、「静岡出版」が1984年に発行した、「文書サービス」が制作した、・・・というところまでしか判らんのです。
「静岡出版」というので「静岡新聞社」の関連かなァと思った時期もあったのですが、「協力」が「中日新聞東海本社報道部」となっていて、静岡新聞関連とも考えにくい。
「撮影」はその報道部の3人による、ということです。
浜松市立図書館のデータには、文書サービス編『浜松凧あげまつり』(静岡出版、1984年)とあります。
https://www.lib-city-hamamatsu.jp/licsxp-opac/WOpacMnuTopInitAction.do?WebLinkFlag=1&moveToGamenId=tifschcmpd
文章を書いた人が「著者」で、複数の著者による複数の文書をまとめた人が「編者」。
この場合、奥付の「制作:文書サービス」を、文書サービスが編んだと位置づけたのですね。
とはいえ、各町紹介の前に2つの寄稿文があり、その著者や文体などから、各ページの著者も想像もできなくもないのですが。
実は当時の事情やいきさつを知っているぞ、という方。情報お待ちしてます。ぜひ。
(善)
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