屋台 屋根形状④

浜松凧揚祭研究会

2012年11月13日 01:32


(2006年、Naka2氏撮影)

 二層入母屋の広沢町屋台です。


 ここのところ屋台の屋根の話をしておりますが、本日も。








 スッキリとした印象を作るなら切妻(=大唐破風)。造りの複雑さを見せるなら入母屋。




 切妻が、棟木から両側(2方向)へ向かって流れているのに対して、入母屋は4方に向かって屋根が流れております。


 



 屋台で言うと、前にも後ろにも軒が下がってくるので、そこにまた唐破風をつけたりして、造りが複雑になっていくわけ。




 浜松の戦後期の屋台には、入母屋屋根でも少くとも3類型。




 入母屋破風が丸くなっているのと尖がっているのと、前と後ろに軒唐破風が付いているのといないのと。





 広沢町の屋台のように、入母屋屋根がとんがっているのは、堂宮建築では普通。

 戦前の屋台の多くもこちらの形状だったようです。残っている写真などを見るかぎり。



 でも、戦後〜今まで、こちらの形状の屋根をもつ屋台は3台だったりするのであります。





               (善)




 と、こんな風に見ていけるのも、造りの複雑な浜松の屋台ならでは。見るべきものがいっぱいあります。



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