斗組(ますぐみ)の話

浜松凧揚祭研究会

2012年11月24日 00:30

屋台の話。


 このところ、テーマを屋根の形状に絞って書いておりました。


切妻と入母屋があるよ。
屋台の場合、この辺では切妻のことを大唐破風と呼ぶよ。
入母屋にも、軒唐破風がつくのとつかないのとあるよ。


 簡単に言うとこういう内容でした。



 さらに踏み込んでまいります。


 屋根の形状の分類とともに、重要なのが桁下の組子。

 組子(くみこ)は「斗組(ますぐみ)」とか「斗キョウ(トキョウ)」などとも呼ばれています。


 とりあえずここでは「斗組(ますぐみ)」で統一して話を進めます。



 屋台に斗組が用いられているのは、屋根の下(桁下)と腰の高欄(手すり)の下。


 この組み方(というか、その上のものの支え方)で、また呼び名が違ってきたり。モチロン見え方も違ってきます。


 「三斗組(みつとぐみ)」とか「一手先組(ひとてさきぐみ)」とか「二手先組(ふたてさきぐみ)」とか。


 三斗組の正面からの図。


 こちらは最もオーソドックスな三斗組。


 実際には、いろいろなバリエーションがあります。




尾張町屋台の一層の桁下組

(2006年5月 Naka2氏撮影)


旅籠町屋台の一層桁下組

(1987年5月 Naka2氏撮影)


八幡町屋台の腰組

(2012年7月 筆者撮影)






 この斗組(ますぐみ)の具合で、屋台全体の印象も変わってくるので、知っておけば数倍楽しめたり。


 さらにこれらの部材全てに呼称が備わっていたり。



                     (善)

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