出組(でぐみ)
ご無沙汰です。
本日も斗組(ますぐみ)の解説を。
屋台のここの部分の話です。
堂宮建築の柱と梁や桁との接合部に設けられる斗組(ますぐみ)。
この組み方でその建物や屋台全体の印象も変わってきます。
こちらは三つ斗。
柱の真上に斗組が乗り、軒桁を支えています。
つまり、柱芯と桁芯の位置が同じ。柱の真上に軒桁があります。
こちらは出組の一例。
軒桁は柱の真上ではなく、一手外へせり出しています。
いいかえると、軒桁を支えている位置が、柱芯より一手外(左)へ出ています。
これを一手先組(ひとてさきぐみ)または出組(でぐみ)というそうです。
こうすることで、軒をより深くできるというわけです。
さらに軒桁をもう一つ左の位置へもっていくと、「二手先組」(ふたてさきぐみ)となる次第。
屋根形状と併せて桁下の斗組は、屋台のつくりを理解する上で、重要な要素となっているのであります。
(善)
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