図案の法則 1凧印 (2)書体②

浜松凧揚祭研究会

2014年10月16日 01:04

前回と同じ内容ももう一度。


 浜松の凧印に用いている書体は、浜松独特のものです。

 毛筆体(筆で書いたような書体)ならなんでもいいわけじゃありませんね。

 とくに、太すぎず、細すぎず、そして「かすり」が入るあたりが他にあまり例をみない。


 こういうやつです。

 広沢町。「ひ」。

 文書サービス編『浜松凧あげまつり』(静岡出版、1984年)より。


 他の書体と比べてみましょう。


 左から、「千社文字」「AR勘亭流H体」「昭和ひげ文字体」&広沢町凧印。



大河原仁『実用ディスプレイ書体 千社文字』(マール社、1990年より)
AR勘亭流H体
コーエーサインワークス「昭和ひげ文字体」



 浜松の凧揚祭には、長年育んできたこうしたオリジナルの文化があるのであります。

 規格化された書体を安易に採用するのではなく、オリジナル文化を大事にしていきたいものだなぁと常々思います。


 今一度、見直されるべきです。


         (善)


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