図案の法則 1凧印 (2)書体②
前回と同じ内容ももう一度。
浜松の凧印に用いている書体は、浜松独特のものです。
毛筆体(筆で書いたような書体)ならなんでもいいわけじゃありませんね。
とくに、太すぎず、細すぎず、そして「かすり」が入るあたりが他にあまり例をみない。
こういうやつです。
広沢町。「ひ」。
文書サービス編『浜松凧あげまつり』(静岡出版、1984年)より。
他の書体と比べてみましょう。
左から、「千社文字」「AR勘亭流H体」「昭和ひげ文字体」&広沢町凧印。
大河原仁『実用ディスプレイ書体 千社文字』(マール社、1990年より)
AR勘亭流H体
コーエーサインワークス「昭和ひげ文字体」
浜松の凧揚祭には、長年育んできたこうしたオリジナルの文化があるのであります。
規格化された書体を安易に採用するのではなく、オリジナル文化を大事にしていきたいものだなぁと常々思います。
今一度、見直されるべきです。
(善)
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