『はままつ町名の由来』

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『はままつ町名の由来』という本をご存知だろうか。地元郷土史家の神谷昌志が著した一冊である。

 1988(昭和63)年7月に静岡新聞社より出版されたもので、当時の浜松市域303の町名について、その由来やその土地の沿革など近世(≒江戸時代)の地名にまで遡って記してある。ただし当時の浜松「市域」であるから、浜名郡可美村は含まれていない(可美村編入は1991年5月)。

 手に入れたのは1988年か1989年。興味がありそうだからということだろう、親に買い与えられた。当時中学生だった私は、この本をずいぶん熱心に読んだ覚えがある。
 1925年に現在の町名の基礎をつくった浜松市の事業「地籍整理」とか、その町名をずいぶん改変し今でも私を悩ませている「住居表示」とか、駅前には「大米屋」という旅館があったとか、この本で初めて知った事柄も数多い。

 著者本人が尾張町の出身だからか、やはり尾張町の項が長い。さらに中央地区および周辺の各町名については、昭和初期生まれの著者の体験してきた戦前戦後の浜松の街についても触れており、当時の街の姿が想像できるというもの。
 私は当然、中央地区や東地区を中心に読みふけった次第。

 私自身の地域史研究の黎明期を形成した愛読書のひとつであったが、大学卒業後の2000年前後以来、長らく行方不明になってしまっていた。誰かに貸して返ってこなくなったのか、その辺も不明。

 で、折を見ては古書店などで探し求めていた見当たらず。このほどネットークションでウチのオクサンの手により購入され、私は『町名の由来』と10数年ぶりに再会することになったのであった。


神谷昌志『はままつ町名の由来』(静岡新聞社、1988年)


                                   (善)




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