盆義理へ

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さて今日からお盆。

 私も本日4軒ほどお邪魔しました。

 浜松の旧市から浜北方面は7月がお盆ですね。浜松では新暦(太陽暦)の採用がスムーズだったと見えて、ほとんどの年中行事が新暦ですね。

 民俗学によると、お盆は正月の反対側の時期の行事、というのがそもそもらしいです(仏教の盂蘭盆(うらぼん)と結びついたのは後のことだとか)。つまり、正月が1月でお盆は7月。

 それにしても、家族親類だけでなく、極論すれば「葬儀に参列した人すべて」が初盆にお参りに行く(これを「盆義理」と呼んでますね)のは、この辺(浜松周辺)だけらしいです。全国的に見て、稀有の習慣だそうです。
 (「浜松周辺」と書いたのは、どこらへんまでそういう習慣なのか全く判らないからです)

 前の職場は豊橋だったのですが、当時ちょうど私の祖父の初盆があって、「いやー今年は初盆で大変ですよ」と言っても「長男は大変だねー」と、どうも的を得ない返答が。

 「いやいや、その年1年の間になくなった方の初盆すべてに行くの、したがって通夜・葬式と同じ人数が来るの。だから大変なの」と詳しく説明したら、えらく驚いた顔して

「それじゃ同時にあちこちで葬式やってるようなもんじゃないですか!!」

だからそうだって言っているのに。

「それじゃ人によっては何軒もハシゴするんですか!!」

だからそうなの。


 てな具合で、隣の愛知県の人もビックリ。稀有の習慣なのです。

 言われてみれば、黒いネクタイした集団が、そこらじゅうで迎え火をたく中で、アッチへ寄りコッチへ寄り。すれ違う車の運転手も黒ネクタイ。まさに同時多発・・・。

 あげくの果てに、「今日はこれで7軒目」とか言っちゃって数を競い始めますからね。

                                (善)

 ということは「盆義理」も方言かも。うらぼんってイケナイ本みたい。



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この記事へのコメント
今日は迎え火もあるし、盆義理もあるしで会社を早くあがったのですが、豊橋以西の人が多い会社では何を言っても通じませんね。説明するのも面倒なので腰が痛いと言って帰り、喪服に着替えました。

さて、盆義理ですが、盆切りと言ったり盆限り(急な葬儀には行けなくとも盆には予定してお参りできるという意)と言ったり、いろいろあるようですね。http://ryouri.cocolog-wbs.com/hougen/2007/07/post_bc07.html
挨拶の口上として、「せっかくおまつりくださいませ」というのがあるのですが、文法的に釈然としないので自分は使えていません。まだまだですかね。http://homepage2.nifty.com/kan-sho/bon2-3sekkaku.htm
http://ryouri.cocolog-wbs.com/hougen/2010/07/post-290d.html
Posted by nava@八まん連 at 2011年07月14日 00:54
ボンギリ。

 「義理を欠いちゃいかん」とよく言うもんだから、疑問も持たず「盆義理」かと思っておりました。実際「義理」でしょ。
 なるほどいろんな考察があるものですね。
Posted by 善 at 2011年07月14日 21:30
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    コメント(2)