2015年はよい年になりますよう

カテゴリー │「浜松まつり」諸問題

早くも年末。

 ここ数年、活動が停滞気味であります。

 当研究会の趣旨は、当ブログ説明文にありますように「凧揚祭とはどんな祭だったのか」をテーマとした調査研究をする としているものです。

 「どんな祭だったのか」という問いを、過去形で立てなければならないほど、この祭はこの20数年で変質してしまいました。
 大きく変わってしまった、別の祭かと思える程に変わってしまっている、というのが我々の認識です。


 問題点は大きく2つ。


 ひとつは民主主義の問題。

 2011年の「中止」で明らかになった、「浜松まつり」そのものの運営機構の問題。

 「複数の町内が連合して成り立っている祭」であるにもかかわらず、その各町内が等しく議論する場がなく、誰の発議かも不明なまま「上意下達」的に事が進められがちな運営機構であること。

 このことは、1963年から開催日が3日間に短縮されたことなど、戦後のいくつかの変化についてほぼあてはまります。

 つまり、自分たちの祭であるはずなのに、知らないところで大きな決定が幾度もなされてきた、ということです。


 もう一つは、文化としての問題。

 祭そのものの変容は、期間や場所や中止などのような、外的要因によるものとは別に、法被の着方とか図案とか練り方とか凧揚技術とか、いわゆる「祭そのもののあり方」「演出のされ方」が大きく変わっている点にあるといえます。

 例えば、法被がド長くなったのは、観光行政や市民意識発揚といった祭の外からの圧力とは直接的には無関係に発生してきた、というわけです。


 当ブログで主に扱っているのは、後者の文化としての問題。
 「昔と今の違い」などから、いろいろの切り口で指摘していることが多くあります。


 いずれにしても、変わり果ててしまったこの祭。
 変わる前の姿をいかに再現していくか、そのための調査研究は、微力ながら今後も続けていきたいと思います。


 なぜ変わる前の姿を求めるのか。

 浜松に育った当事者の一人として、変わる前の方がはるかに楽しかったと感じるからに他なりません。自分が楽しんだその体験を、後世に残したいと思うからであります。



 本年もご愛読ありがとうございました。




          (善)

2015年はよい年になりますよう
 1961年『浜松まつり』より



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