法被の図案

カテゴリー │法被

研究会の活動として、「図案に手を加えられていない法被」の写真を収集しております。90年台以降に改変される前の法被の図案の「保存」が目的です。

 保存(=借受け・写真撮影・採寸・記録)という作業を進めていく中で、面白いなーと感ずるところをいくつか。


 浜松の凧まつり場合、祭の大きな要素に「凧印」がありますね。したがって、「組名の頭文字を法被にあしらう」以上の図案のバリエーションが出来てしまうわけです。

 たとえば。

 高町は、町名が「高町」で凧印が「おかめの面」で組名が「おかめ組」(「か」と「め」は変体仮名)。
法被の図案
高町の凧(文書サービス『浜松凧あげまつり』静岡出版、1984年より)


 法被の背中(メインの柄)が「おかめ」(「か」「め」は変体仮名)で、肩(サブの柄)が「高の字菱」の連続。
法被の図案
高町の法被の背中(大紋)「おかめ」

法被の図案
高町の法被の肩の柄「高の字菱」

 凧印の無い祭だったら、こういう法被にはならなかったと思うわけです(そりゃそうだ)。図案バリエーションがとても豊かな祭だと、法被並べただけでも大いに楽しめるなと、そう感ずる次第。


                        (善)



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この記事へのコメント
そうですね、凧印の無い祭だったら




とかの法被だったかもしれませんね。


それにしても格好いい法被の事例ですね。
昔はなに書いてあるか分からんかったし、なので鴨江の一のがあるんだろうとか思ってました。

「高の字菱」もすばらしいデザインですね
Posted by nava@八まん連 at 2011年09月30日 00:29
コメントありがとうございます。

 よく鴨江町の「か」の事を「一の」(いちの)と呼んだりしてましたが、「こりゃ変体仮名という」と認識したらスッキリしましたね。

 「おかめ」も読めてしまうようになりました。
Posted by 善 at 2011年09月30日 23:23
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    コメント(2)